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翻訳後記:ホワイト・ゾンビ

  • 執筆者の写真: Naoya Kaneko
    Naoya Kaneko
  • 2017年1月17日
  • 読了時間: 3分

『ホワイト・ゾンビ』の翻訳を終えました。ベラ・ルゴシ主演のホラー映画です。本編はこちらからご覧いただけます。

一般的な邦題は『恐怖城』ですが空前のゾンビブームの今は原題どおり『ホワイト・ゾンビ』と呼ぶほうがいいかなあ思います。

さて今回の映画ですが時間は1時間少しととても短い上にセリフがとても少なくいつもの半分以下時間で完了しました。字幕の枚数(字幕は1枚2枚と数えます)は420枚ほど。一般的な90分映画が1200枚程度なのでかなりコンパクトです。当チャンネルの他の映画と比べてみましょう。

群衆(2時間)・・・1847

海賊キッド(1時間半)・・・1030

They Made Me A Criminal(1時間半)・・・1500

ちなみに同じくゾンビホラーの『地球最後の男』(1時間25分)は566枚。ホラー映画は間を多く取るのでセリフが少ない傾向があるようです。

しかし難しい箇所は多く僕の腕では綺麗に収めきれないところも少なくありませんでした。残念。

例えばニールはハイチの首都ポルトープランスの銀行で働いていることを示唆するセリフがあります。

”And he promised to take me out of the bank at Port-au-Prince and send me to New York as his agent.”

(それから彼は僕をポルトープランスの銀行勤めから解放してニューヨークで彼のエージェントにしてくれることを約束してくれました)

この部分は字数の関係で次のように大幅に省略しました。

「なんでもニューヨークで仕事をくれるとか」

うーん。こうして見るとちょっと雑に削りすぎたかな。

しかしこの場面で使える字数は18字程度だったので全ての情報を詰めることはできませんでした。

しかし“ニューヨーク”についての言及はこの前後にもあるので削るわけにはいかないと判断しこの情報は削りました。しかしこれも主要人物の素性を明らかにする数少ないセリフであったのでできることなら削るべきではありません。精進します。

もうひとつ難しかったのがマデリーンの死体がなくなったことをニールがブルーナーに相談したときのブルーナーの次のセリフ。

“Wherever there is a superstition, you will find there is also a practice.”

[Superstition(迷信)があるところには必ずpracticeがある]

このpracticeが曲者。ご存知の[練習、訓練]という意味の他に[習慣]という意味で使われることが多い単語です。しかしこの単語にはもうひとつ(思想、理論に対しての)[実施、実行、実際]という意味があります。この場合は僕の考えでは「迷信に対しての実際」という意味で使われてると思います。

そしてそれを噛み砕いて自然な日本語に意訳したところ今回は

「迷信の裏には事実がある」

と訳しました。

この結論に至るまでに結構な時間がかかりました。単語の勉強が必要だと感じる今日この頃です。

 
 
 

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